内斜視がある子に行った視覚認知を上げるトレーニング

上郷個別教室GIFTで、ある生徒に認知能力トレーニングを行いました。

その生徒は内斜視があるので、通常の眼球運動が難しいです。

また、眼球運動の苦手さをずっと抱えてきたことから、それを土台とする視覚認知の力が大変弱いです。

トレーニング内容は視覚認知トレーニングと視覚性短期記憶、視覚性ワーキングメモリのトレーニングを行いました。

眼球運動が苦手なため、視野の狭さを持っているお子さんです。

ならば、視覚的な記憶力を上げることで、視野の狭さからくる、視覚認知の弱さを改善できないかという挑戦です。

視覚性短期記憶、ワーキングメモリのトレーニングの効果

トレーニング期間中には、下記図形の模写練習などはしておりません。

認知能力自体の向上があったのかを見たかったからです。

週1回、20分~30分、10回実施した結果です。

 比較すると、形や線の向きを以前より適格にとらえるようになっています。

また、トレーニング期間の間での本人の学校や家庭での活動もあるので、断定的評価はできませんが、ごく短期間と短いトレーニング時間でも効果があったと判断しています。(個人差はあると思います)

※後日、WISCⅣ心理検査でも知覚推理が上がっていたことが確認されました

なぜ効果があったかの仮説

次のような仮説を立てています。

視覚性の短期記憶とワーキングメモリの能力がトレーニングで高まった。

その結果、各部分の形状や位置を記憶しておけるようになった。

そのことが、全体の形をまとまりとして認識する脳の働きを促した。

その結果、形をとらえる能力が向上した

学習の二次障害を予防する

 視覚認知能力につまづきがあると漢字の学習や、算数の筆算などで間違いが多くなり、何度やってもできないと、その子の自己肯定感を下げてしまいます。

その結果、勉強が嫌いになり、場合によっては強い拒否感を持つようになってしまいます。

この状態を、私は、学習の二次障害と呼んでいます。

それは学習面だけではなく生活面、社会生活でも同様の状況が考えられます。

学習においては支援教材で補う方法も研究しております。

しかし、すべての生活面、社会生活の場面で用意することは不可能です。

 認知能力は、あらゆる学習の基盤となる能力です。

基盤となる認知能力を伸ばすことで、学習の二次障害を予防ができると考えています。

学習は教科学習だけではありません。

学校を卒業した後、更に必要とされる能力です。

そういった子の、負担が少しでも減り、その子が生きやすくなればと願っています。

そして、これらの能力を育てることにより、その人本来の才能を開花させる一助となる可能性も持っています。

いずれにせよ、その獲得した認知能力の、応用範囲は生涯のあらゆる場面に及び、その人を支え続けるでしょう。

認知能力トレーニングが、将来、新しい教育の一分野として発展していくことを期待しています。

トレーニングの注意

斜視があるお子さんのビジョントレーニングは、お医者さんにご相談した上で行って頂きたいと思います。

特に眼球運動系はやってはいけない場合があり、素人判断は危険です。

今回のトレーニングでは、対象の子の特性を考え、いっさい眼球運動のトレーニングは行っておりません。

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投稿者プロフィール

内田 雄二
内田 雄二
発達障がいの子どもを天才に輝かす専門家。
上郷個別教室GIFT代表。

今まで直接教えてきた生徒は2000名以上。認知能力トレーニングと支援教材という、独自の手法で、発達が気になる子ども達の能力開発を行っている。

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