発達障害の子のアンガーマネジメントに必要なこと
お子さんは、カンシャクを起こしやすかったり、マイナスな気持ちからの切り替えが苦手だったりしませんか?
これは感情のコントロールが苦手な子や、自分の感情や人の感情に注意が向きづらい子に使っている感情の温度計カードです。
実際には5種類あります。
さて、アンガーマネジメントには、自分の気持ちに気付くことが必要です。
でも感情って、見えないですよね。
そして発達障害の傾向がある子は、見えないもの・あいまいなものを想像するのは苦手です。
だからこそ、感情の温度計で見える化が必要なのです。
感情の温度計で気持ちに気づく
例えば、勉強している時に、なかなか分からない問題があり、イライラしてくるとします。
そうしたら5段階のカードを見せ、今、どの気持ちか選んでもらいます。
そうすることで
「あぁ、自分は今、イライラしているんだな」
「どのぐらいイライラしているのかな? 前とくらべてどうかな」
と自分の気持ちの状態を、客観的に理解します。
しかし、自分の気持ちに気づくだけでは、発達障害の子は感情のコントロールができないケースがほとんどです。
反芻といって、そのネガティブな気持ちをずっと自分の中で繰り返し、強めていってしまうのです。
では、どのようにして気持ちを切り替えたら良いでしょうか
気持ちを切り替える方法
自分の意思の力で気持ちを変えるのは難しいです。
そこで、気分の変わる行動をすることで、気持ちを変えるのです。
そのような行動リストをコーピングレパートリーと言います。
コーピングレパートリーの例
- 運動をする
- 好きなものを食べる
- 好きなゲームをする
- 好きな音楽を聴く
- 好きなマンガを読む
やって気分が良くなるものの力を借りて、気持ちを切り替えるのです。
何が効果的かは、その子によって違うので、その子に合ったものを探しましょう。
そのあと、また、今の気持ちはどのカードか選んでもらい、自分で違う行動(気分転換)を入れたことにより、気持ちが落ち着いたことを感情の温度計で視覚化して確認していきます。
最終目標は、自分がイライラしてきた時に、爆発する前に、自分の今の気持ちの状態に気づき、自分で気分を変える活動を入れられるようにしていきます。
これが、アンガーマネジメント(怒りのコントロール)の技術の一つになります。
学校での場面では
しかし、学校などの場面では、気分転換の行動をすぐに取れないことも多いです。
そこで、学校の場面では、子ども達には、自分がイライラしていると気づいた時には可能な限り、いったんイライラのもとから遠ざかることを奨励しています。
例えば、イライラの元が自分が苦手なクラスメイトだとします。
しかし、相手の言動を変えるのはなかなか難しいですよね。
そんなことをすれば、間違いなくトラブルになります。
その時は、トイレに行くなど相手から離れる練習をしていきます。
可能ならば、トイレなど一人になれる場面で、気持ちを切り替える行動をしても良いです。
発達障害の子達の多くが、自分の力でイライラの元を変えようとしたり、中には、自分からイライラの元へ近づいていってしまう子も多いです。
こういった対処の仕方も、事前に教えてあげて、練習することが必要だと考えています。
上郷個別教室GIFTでは、他にも様々なソーシャルスキルトレーニングを実施しています。
投稿者プロフィール
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発達障がいの子どもを天才に輝かす専門家。
上郷個別教室GIFT代表。
今まで直接教えてきた生徒は2000名以上。認知能力トレーニングと支援教材という、独自の手法で、発達が気になる子ども達の能力開発を行っている。
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