対人関係など、社会性に苦手さを抱えるお子さんにオススメのコースです。
ソーシャルスキルトレーニングとは
ソーシャルスキルとは、「対人関係や集団行動など、社会の中で生活していくために必要な社会的能力」です。
具体的にはコミュニケーションスキルや、対人関係上の常識(暗黙の了解)、ストレス耐性、他の人に助けを求めたり、他の人と協力する力などです。
これらの力を伸ばすのが、ソーシャルスキルトレーニング(SST)です。
発達が気になる子ども達は、これらの力が弱い子が非常に多いです。
すると学校で継続した友達関係を作るのが難しくなったり、孤立したり、人間関係のトラブルが多くなるため、学校に行くのがつらくなってしまうかも知れません。
また、ソーシャルスキルが必要な場面は、学校生活だけではありません。
むしろ、その後ずっと続く、社会人生活にこそ必要な力です。
厚生労働省の調査によると、発達障害のある人の新卒での離職率は一般の企業就労の場合、1年以内が37.5%、5年以内だと56.3%です。
そして、離職理由の多くは、仕事が覚えられないのではなく、仕事にまつわる対人関係の難しさやストレスです。
さて、GIFTのSSTでは、実際の対人関係の場面を想定した対応方法をトレーニングしていきます(場面学習)。
その時に大活躍するのが、GIFTオリジナルSSTカードです。
SSTカードとは様々な対人関係の場面を集めたカードです。
書籍などでもいろいろ出ていますが、残念ながら、小・中学生の発達が気になる子の実情にあったものが少ないと感じています。
そこでGIFTでは、生徒の保護者から、実際に生徒に起きた対人関係・集団行動上で困った場面を、長年かけて収集し、多くの子に使いやすいようアレンジしてカードにしてきました。
その収集事例は何と300件以上。
それらの中から、お子さんの様子、現状にあったものを厳選し、更にお、そのお子さんに合わせて微調整してトレーニングします。
またゲーム形式を使った「相手の意図を理解する練習」「相手に分かる伝え方の練習」「気持ちを切り替える練習」などをしていきます。
さて、ここまで読まれた方の中には「ソーシャルスキルは個別形式では身につかないのでは」という疑問をお持ちの方もおられるでしょう。
確かに、グループでしかできないトレーニングもあります。
しかし、発達障害の専門家、精神科医として高名な岡田尊司先生は、著書「子どものための発達トレーニング」について次のようなご指摘をされています。
「社会性のトレーニングというと、すぐにグループでのトレーニングを思い浮かべる人が多いかも知れません。しかし、社会性の発達に課題がある子の場合、一対一での関係を築くところでつまづいていることも多く、実は複数の子どもが集団で行うグループ・トレーニングでは、その子に必要なトレーニングになっていないことが多いのです。むしろ一対一のトレーニングをしっかり積むと、グループでの活動も自然にできるようになります」
※子どものための発達トレーニング P197より抜粋
まずは一対一から始めるのが効果的なのです。
そして、ソーシャルスキルが高まるほど、良好な人間関係を築き、集団適応も高まり、社会参加できる場面が増えるため、更にスキルを高めて行く成長路線に乗せていくことができるのです。
認知能力トレーニングとSSTの関係
認知能力とは、大きく5つあります。それは、
- 注意集中する力
- 見る力
- 聞く力
- 記憶する力
- 想像し、考える力
です。
これがソーシャルスキルとどのように関係するのでしょうか。
想像する力が弱いと
- 相手の気持ちが想像できないので、相手の興味のない話題を延々と話してしまったり、相手の気持ちを逆なでしてしまうような発言をする。
- その行動をするとどのような結果になるのか予想するのが苦手になるため、危険な行為や、場合によっては犯罪につながる行為をする。
聞く力と記憶する力が弱いと
- 相手とした約束を忘れてしまったり、話の内容を勘違いして理解し、トラブルになる。
見る力と、複数のことに注意する力が弱いと
- 近くに、その人がいるのに気づかず、その人の悪口を言ってしまう。
- グループでのスポーツや遊びに参加するのが苦手になり、社会参加できる場面が少なくなり、スキルが獲得できない
このように、ソーシャルスキルは、認知能力に支えられているため、両方の力を高めていくことが必要なのです。
保護者参加スタイルにこだわる理由
GIFTの授業はお母さんもご一緒に参加して頂く形でお願いしています。
なぜならソーシャルスキルは教室だけで身につくものではないからです。
教室で学んだことを、日常生活の様々な場面で確認、応用していくことで、汎化され、身についていくものなのです。
そのためには、お子さんの課題を、お母さんとしっかり共有していくことが必須となります。
またソーシャルスキルを身につけるには、一般的な教科学習よりも、ずっと時間がかかります。
お子さんの小さな成長や変化の瞬間を見逃さず、お母さんと一緒にほめたり、喜ぶことが、何よりもお子さんのやる気を高め、継続した学びを可能とするのです。
GIFTでは、お子さんに安心して頂けるように、その時間、その教室にはそのご家庭と先生しかいない、「完全個別スタイル」という贅沢な環境で授業を行っています。
コース内容と特色
- ソーシャルスキルトレーニング(SST)
- 認知能力トレーニング
対象となる特性
- 発達障害(学習障害、自閉症スペクトラム、ADHD)、グレーゾーン、軽度知的障害の一部
- 特別支援学級、通常級に在籍しつつ、通級指導や取り出し指導を受けている子
- 診断はなく、通常級に在籍しているが、対人関係が苦手であったり、社会性に乏しい子
指導時間
月4回(毎週1回、曜日・時間固定制)、80分
学費
32000円(月当たり)
まずはお気軽にご相談ください