
視野が狭い子の世界を体験しよう!
発達障害の子ども達に視野が狭く、注意の幅が狭い子が非常に多いです。
きちんと端から端まで注意して見れないんですね。
これらが狭いと、全体像がつかめなくなるので、形をとらえる力が弱くなったり、ピンポイントでしか認識していないので、行動も場当たり的になりがちです。
実験 手で筒を作って下さい
手で筒を作り、片目で見て、左右の違いを判別して下さい。

いかがですか。
すごく大変でしょう。
特に2番目の連続している形は全体像をつかむのに苦労したはずです。
眼球運動に苦手さを抱えている子
視野が狭い子の中には、眼球運動に苦手さを抱えている子も多いです。
これはビジョントレーニングをすれば効果が上がります。
※これは別の記事やユーチューブでトレーニング方法を解説しています
しかし、斜視の子には眼球運動のトレーニングが難しい場合もあります。
そういった子にはどんなトレーニング方法があるのでしょうか。
眼球運動のトレーニングが出来ない子にも効果がある絵カードボード
そういった子にとても効果があったトレーニングが絵カードボードです。
視覚性短期記憶(この場合は、位置情報)をトレーニングします。
このトレーニングで驚いたのは、視覚性短期記憶が上がることで、形をとらえる力が上がったことです。
次がそのトレーニング成果です。
描画練習がいっさい行っていないので、視覚性短期記憶が上がった成果であることが分かります。

部分部分での記憶を保持する力が高まった結果、それらの情報を統合する力も高まりました。
その結果、形を正確にとらえることができるようになったという仮説を立てています。
絵カードボードで妨害刺激にも強くなる
やり方は、次の手順です。
- ボードに絵カードをはり、数秒見せたあと、伏せます。
- そして子どもは記憶を頼りに、自分のボードに置いていきます。
このトレーニングはマス数や、数字や文字から記号にすることで難易度を上げることができます。
また、カードを探し、置いていくという行為が、実は記憶を失わせる妨害刺激になっています。
妨害刺激は、教室で授業を受けるときに、いたるところにあります。
例えば、黒板を写すときにも、自分の視界に入る掲示物、生徒の動き、会話など、いろんなものが妨害刺激になります。
黒板を写すためには、それらがあっても記憶が失われないことが必要です。
このトレーニングにより視覚性ワーキングメモリの力も高まるので、妨害刺激に強くなります。
さて、今回の記事、いかがだったでしょうか。
専門家の力に頼るべし
眼球運動が苦手な子も、その子の状況によって、適切なトレーニングが違います。
他の能力のトレーニングについても同様です。
そして、その判断と方法については、できるだけ専門家の力を頼るのが早道だと考えます。
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投稿者プロフィール

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発達障がいの子どもを天才に輝かす専門家。
上郷個別教室GIFT代表。
今まで直接教えてきた生徒は2000名以上。認知能力トレーニングと支援教材という、独自の手法で、発達が気になる子ども達の能力開発を行っている。
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