計算が苦手になったり、指折計算がなかなか抜けない原因

計算をする時になかなか指折計算が抜けない子がいますね。
原因は大きく2つあります。
それは
- 数と量が一致していないため、視覚化しないと計算できない
- ワーキングメモリが弱く、途中計算結果が覚えられない
です。
一般的に、算数の計算が苦手な子は、数詞(音)、数字(文字)、具体物(量)が結びつきが弱いと言われています。
この3つを数の三項関係と言います。
ここでは、特に①の数と量の一致を、このような磁石のシールとホワイトボードを使って、イメージ化しながら強化していきます。
また、繰り上げの足し算の方法には、5の分解を使う方法と、10の補数を使う方法があります。
ここでは、10の補数を使った方法をご紹介します。
具体的な指導方法
ステップ1 足し算の式をシールで表わす
「8+6」の計算を例に、指導方法の説明をします。

まず、このように色分けした磁石のシールを使って、足し算の式を数と量でイメージ化します。
ステップ2 シールを移動し、10のまとまりを作る

次に、上記のように、足す数(青6)から、2こだけ足される数(赤8)にシールを移動させて、10のまとまりを作ります。
これで、答えが14になるイメージが作られます。
指導の効果
指折り計算をしている子どもに、この指導を続けたところ、しばらくすると、青いシールの2こ分を、自分で指で隠すようになりました。
それと並行するように、計算の自動化が始まり、考えずに答えが出てくるようになりました。
※計算の自動化とは、計算と答えが記憶として結び付いていて、特に考えなくても答えが出てくる状態です。
他の7の段や6の段でも同様の流れで、自動化が進んで行きました。
2か月前まで、2+4のような計算も指折りしていたので、驚きの進歩だと思います。
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発達障がいの子どもを天才に輝かす専門家。
上郷個別教室GIFT代表。
今まで直接教えてきた生徒は2000名以上。認知能力トレーニングと支援教材という、独自の手法で、発達が気になる子ども達の能力開発を行っている。
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