ソーシャルスキルトレーニングの本質は模倣
お子さんが、なかなか相手の気持ちが分からない、そんな風に感じられていませんか。
たとえば、相手が興味がないのに、ずっとマニアックな電車の話や恐竜の話をしているなど(笑)。
そういった場面ごとの適切な対応のトレーニングを、ソーシャルスキルトレーニング(SST)といいます。
実はソーシャルスキルと、認知機能は深く関わっています。
※内田は、認知機能を、認知能力と呼んでいます。
以前、コグトレで知られている医学博士の宮口幸治先生の講座で、興味深い話をお聞きしました。
以下、先生のお話の要約です。
宮口幸治先生のお話
SSTとは、(適切に対応できている)人の模倣をするということ。
しかし、もし五感からの情報処理が歪んでいると、模倣は難しい。
よって、そのような子どもにはSSTはなかなか効果が上がらない。
そこで登場するのが、認知機能のトレーニング。
これにより、五感からの情報処理能力を向上させていくことができる。
つまり、SSTの土台を作っていくことができる。
また、模倣は相手の気持ちを理解する上で重要な能力である。
例えば、相手の気持ちを理解するとは、まず相手の状況を頭の中で模倣するということ。
(自分の経験などと照らし合わせながらシュミレーションする)
そして、その中で感じることが、その人にとっての相手の気持ちを理解するということ。
よく「相手に思いやりを持ちなさい」という指導がある。
相手の気持ちが分からない子どもに、この模倣する能力を育てるという視点が、一つの突破口になるかも知れない。
以上です。
認知能力トレーニングでSSTの土台を整えていく
たとえば認知能力(認知機能)の一つに、言語性のワーキングメモリがあります。
これは、聞いた言葉を、理解に必要な間、覚えておく能力です。
もし、この力が弱ければ、会話の内容をよく理解できなくなるので、会話が成り立たなくなります。
また、会話の流れがつかめないので、結果として、会話の内容を自分勝手に変えてしまうことにもなります。
そのようなことが続けば、人間関係も難しくなるでしょう。
認知能力は、注意集中する、見る、聞く、記憶する、思考する、能力です。
これらの能力が極端に弱ければ、遊びに参加するのも難しくなります。
なぜなら、友達と遊ぶには、これらの能力を使って遊ぶからです。
遊びに参加できなければ、ソーシャルスキルを獲得する機会を大きく失うことになります。
そして、認知能力に大きく苦手さを抱えた子に、友達との遊びが苦手な子が多く見受けられます。
これらのことから、認知能力が重大なSSTの土台となっていることが理解できると思います。
GIFTはオープンして以来、ずっと認知能力トレーニングを中心に行っています。
それらが伸びて、整ってくるのと比例して、ソーシャルスキルも伸びていくのが実感として感じています。
そして、お子さんの人間関係が明らかに広がっています。
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発達障がいの子どもを天才に輝かす専門家。
上郷個別教室GIFT代表。
今まで直接教えてきた生徒は2000名以上。認知能力トレーニングと支援教材という、独自の手法で、発達が気になる子ども達の能力開発を行っている。
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