処理速度とは何か
処理速度は文字通り、情報を処理するスピードの速さです。
一番イメージしやすいのは、パソコンのCPUの速度です。
中古のパソコンなどを使うと、CPUの速度が遅く、アプリが動かなかったりします。
このことからも、WISC心理検査でIQを算出する時に、処理速度を知能の重要な要素として換算しているのも理解できます。
ただ、ここで、一つ、大きな問題があります。
それは、人間の処理速度を判定しようと思うと、これがなかなか難しいのです。
例えば、
- その作業が手書きであれば、指先の不器用な子のスピードは影響を受けます。
- 目からの情報を入れるなら、眼球運動や、視力、視覚認知などの影響も受けます。
- 注意力や、集中力の影響も受けます。
つまり、人間の処理速度は様々な能力の合わせ技なのです。
処理速度はワーキングメモリの強さが大きく影響する
その処理速度を構成する能力の中で、最も重要と考えている能力があります。
それはワーキングメモリです。
次の課題をご覧ください。
これは、左右の数字を見比べて、違う数字を見つけるという課題で、右の数字の違っている数字を〇で囲みます。
実際には10題あり、そのスピードと正答率を測ります。
この課題を言語性ワーキングメモリが弱い子に試したところ、その子の場合、数字を3ケタずつ覚えて、左右を見比べていることが分かりました。
それだと、時間がかかる上に、次の3ケタの読み始めの部分で間違えやすく(眼球運動が苦手な子はなおさら)、実際に間違えていました。
このように、実際に学習や、仕事の作業のスピードにはワーキングメモリが大きく関わっています。
そして、ワーキングメモリを高めることで、作業のスピードを改善できることが分かります。
また、ミスも減らす効果もあることもこの結果から分かります。
実際に、言語性ワーキングメモリが高まると、百マス計算のスピードが速くなります。
また、ワーキングメモリが高まると、扱える情報量が増えるとともに、同時に複数の情報を扱う力も高まります。
そのため、複数のことに注意を払いながら行う作業スピードが速くなります。
ちなみに、このような処理を同時処理と言います。
ワーキングメモリを高める体験ができる動画はこちら!
ご自宅でもできるワーキングメモリのトレーニングをいくつか動画で紹介しました。ぜひご覧くださいね。
初期に撮影したものなので、顔出ししておりません。小学生の娘と撮影していますが、笑ってご覧下さい。
<ステップ1> 初級編「さかさ言葉」
<ステップ2> 中級編
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発達障がいの子どもを天才に輝かす専門家。
上郷個別教室GIFT代表。
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